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ワケありな学生 今野裕結さん 参加型の絵画づくり

右:裕結さん

 

「日常のあらゆる場面で常に「やる側」を選択すること。行動することで多くの学びや出会いがある。」

そう語るのは制作活動、モデル、ボランティア活動など、マルチに活動している大学院生の今野裕結(ひろむ)さん。

力を入れている制作活動では、「鑑賞者が参加して完成する平面絵画」をコンセプトにしており、先日開かれた個展で大きな反響を得ました。私も鑑賞しに行きましたが、絵画としての面白さに加え、コンセプトに沿ったあっと驚く工夫に心を鷲掴みにされました!

そんなステキな裕結さんの制作に対する思いをインタビューしました!

 

美術に興味をもったワケ

高校まで運動部に所属し、美術とは離れた生活をしていたという裕結さん。現在は宮城教育大学の大学院で美術を専修していますが、もとはその道に進もうとは考えていなかったそうです。

大学に入学した当初、美術の先生の作品を見た際に、その写実的な描写や写真以上に伝わる感動に衝撃を受けたことがきっかけで、その先生への憧れと、いつか超えてみたいという情熱を抱いたそうです。

その後は、さまざまな画家の絵画を観察し、模写を通してその手法や技術を身に付け、専門的な知識を獲得していきました。今では、自分が表現したいものを表す手段としてその技術や知識を活用しています。

 

「鑑賞者が参加して完成する平面絵画」とは

作品作りにおいて、子供やファッションデザイナーなど、様々なところから着想を得ているそうです。

「鑑賞者が参加して完成する絵画」というコンセプトも「Anrealage(アンリアレイジ)」というファッションブランドがきっかけです。「REFLECT」をテーマに、フラッシュで撮影することで全く異なった柄が浮かび上がる服をつくり、パリコレクションでは観客がスマートフォンを通してモデルを見るという新しい表現が用いられました。

そこでスマートフォンの持つ役割に注目したそうです。

今やスマートフォンは誰もが手にし、そして画面越しに様々な場所や人に出会える。そんなスマートフォンを活用した、参加型の絵画をつくりたいと思うようになりました。そして、そのコンセプトを実現させるツールが「色の反転」でした。

元の絵をスマートフォンの色の反転機能を使ってみることで作品が出来上がります。

元の絵
元の絵

 

スマートフォンで色反転機能を使って撮影
スマートフォンで色反転機能を使って撮影

 

現実と非現実が画面越しに入れ替わる。この新しい表現方法に子供から大人まで釘付けでした!

 

価値を与える美術 どんなものでも材料に

作品を作るうえで、様々な画材が用いられます。そこにはきっと、いらないものや捨ててしまうものもあるのではないでしょうか。

しかし裕結さんは、作品作りで使用した色鉛筆の削りかすをゴミとして扱わずに、材料として保存しているそうです。捨ててしまうもの、意味を失ったものに再び価値を与える。美術にはそういった良さもあるといいます。

無価値なものでも作品を通して、見た人が改めてものの価値に気付き、自分自身の意識を変えるきっかけにもなると考えています。

 

どんなことも無駄にはならない。そんな考え方や生き方に「もったいない」が現れているなと思いました。

 

紹介

11/28~12/3までの5日間、「artist-run space SARP」という場所で裕結さんを含めた3人共同の展覧会が行われます。

絵しりとりのワークショップなど、楽しめる企画も用意されているそうです。興味をもった方、是非足を運んでみてください!

(http://www.bookshelf.cc/sarp/)

 

プロフィール

今野裕結(こんの ひろむ)

宮城県岩沼市出身。

宮城教育大学 美術教育専攻 卒業後、同大学の大学院に在学中。

【主な活動】

2013〜2017年 在仙展
2015年 ルート13展
2017年 2月 宮城教育大学卒業制作展
2017年 9月 個展 色反転画展ー視覚の撹乱
2017年 11月 こもれび展

 

 

 

 

本田青督

author 本田青督

どうも!本田です。音楽と洋服をこよなく愛する大学生です。みなさんの分別ライフを楽しくしていきます!